最大のピンチは花巻で。気仙沼を遠く思って

今週のお題人生最大のピンチ!
散歩して鉄道敷に行った。鉄路に耳を当てれば遠い汽車の響きが聞こえると思って、鉄路に耳を当て、聞いてみた。何か聞こえるような何もないような。よくわからない。もう少し聞いてみようと、私は南に顔を向けて横たわって耳を当てていた。夏の午後の花巻の穏やかなたたずまい。もう残暑だったかもしれない。草繁る線路敷の中で、今日の課程も終わり、おさらいも終わり、暑い中で何もかも終わりという気持ちで、鉄路の音を聞こうとして耳を当てる。遠くにゴーという響きを弱く感じた。これが汽車の響きであれば、今ごろどこを走っているのだろう。南に向いた顔を、寝返りを打つように北に向けた。北側約70メートル先に貨物列車が迫っていた。数秒後、立ち上がった私の目の前を、貨物列車がかすめていった。その数秒のことを思うと、今の人生なんておまけみたいなものだと思う。特攻隊とは大違いだけれども。