小石と向き合う5秒間

今週のお題「私の小さなこだわり」

玄関先に、ほんのわずかな広さだが、小石が敷いてある。狭いが、小石は数千ではきかないはずだ。朝刊の配達人がその小石を踏んで通りすぎると、小石が数個、側溝のふたの上や車道に蹴り出される。朝、出かけるときに、その数個を拾い上げ、玄関先に戻してやる。乾いていればさほどでもないが、雨に濡れていたり、泥がついていたりして、手が汚れてしまうときもある。その手で車のキーやドアやハンドルを触らなければならないのかと、出がけにしては、かなりのしまった感を得る。一方で、ここに小石を敷いてから、ここの小石は減ってないんだろうと、極小の実績も推し量る。小石の総数など数えたことはないが、減っていないこともないとも思うが、まあ、減ってないんだろうなと、出かけるたびに考える。拾いはじめて、こう考えつくまで、朝のこだわりの5秒の話。