気仙沼向洋高校に栄えあれ

あと1か月、11月の勤労感謝の日には毎年、気仙沼市階上(はしかみ)の岩井崎プロムナードセンターで「荒磯まつり」が開かれてきた。
階上地区の海や山の産物とともに、地区内にある気仙沼向洋高校が製造した缶詰「とろさんま」が出品され、あっと言う間に売り切れてしまう人気だった。
階上地区は、津波で壊滅的な被害を受け、失ったものは計り知れない。地元をあげて続けてきたまつりが、今年はできない。
気仙沼向洋高校も被災して校舎が使えず、生徒たちは近隣の3校で学科ごとに分かれて勉強している。
気仙沼の、日本の、世界の水産業を引っ張ってきた気仙沼向洋高校の前途に栄えあれと切に願う。